ダイエットに重要な要素、PFCバランスについて学ぼう!
PFCとは…健康を維持する上で、主なエネルギー源となる3大栄養素
P=Protein/タンパク質
F=FAT/脂質
C=Carbohydrate/炭水化物
この3つの頭文字で1日に摂取するカロリーが、どの栄養素から成り立っているのかを、比率で示した数字です。
1日のトータルカロリーが同じでも、PFCの内訳が違うと体に対する影響も変わります。
食材のパックなどに書いてある食品の成分表示に、PFCのグラム数が書いてあるので、カロリー計算と同時にPFCバランスを意識することがとても重要です。
Pタンパク質とは
20種類のアミノ酸の組み合わせからなる体の主成分のひとつ。視覚、触覚、味覚や、様々な体の機能を補助しています。タンパク質が不十分だと、筋肉量の減少や肌・髪のトラブル、代謝の低下につながる恐れがあります。
F脂質とは
体内のエネルギー源になるだけではなく、皮下脂肪としてクッションになり、体温調整、栄養素の吸収や運搬、ホルモンの材料など様々な役割を持っています。
摂取し過ぎると肥満や高血圧などの生活習慣病の要因になり、制限し過ぎると体調不良の要因にもなります。
C炭水化物とは
体の重要なエネルギー源で、白米、玄米、麺、芋などの主食や、甘いものに含まれます。脂質やタンパク質よりも優先的に体や脳のエネルギーとして使われます。摂取し過ぎてしまうと血糖値上昇により脂肪が合成され、皮下脂肪や内臓脂肪として蓄積される恐れがあります。
各栄養素の1gあたりのカロリー
タンパク質1g=4kcal
脂質1g=9kcal
炭水化物1g=4kcal
上記の通り、脂質は他に比べて1gあたりのカロリーが多いので、脂質が多い食事を食べると高カロリーになりやすくなってしまいます。
食事誘発性熱産生について
食事誘発性熱産生とは、Diet Induced Thermogenesis(DIT)という現象で、食事をしたことで全てがエネルギーになるのではなく、熱として放散される仕組みのことです。
食事をした後に体が温まるというのもこの作用によるものです。
食事誘発性熱産生も栄養素によって違います。
Pタンパク質 20~30%がDITで放出
C炭水化物 5~10%がDITで放出
F脂質 0~3%しか熱として放出されません
なので、同じカロリーを摂取するとしたら、脂質が1番太りやすいということになります。
ダイエットにおけるPFCバランスのポイント
ダイエットでPFCを整えるということで考えると、脂質をいかに下げるかがポイントになってきます。タンパク質を必要量摂取した上で脂質を下げ、炭水化物の量で代謝をコントロールしていくことが基本的な考え方です。
除脂肪する時に望ましいPFC比率
結論としては、人によって筋肉量や脂肪量、体質や代謝能力が違うので、絶対的に誰にでも当てはまる理想のPFCバランスはありません。
参考に厚生労働省では、生活習慣病の予防・改善のための指標となる三大栄養素の目標量を、
Pタンパク質 15~20%
F脂質 20~30%
C炭水化物 50~65%
としています。
これは生活習慣病予防のための数字のため、減量時には減量向きのバランスにする必要があります。
上記の通り個人差はありますが、一例としてローファットダイエットのPFCバランスを提案します。
Pタンパク質 30%
F脂質 10%
C炭水化物 60%
または
Pタンパク質 40%
F脂質 20%
C炭水化物 40%
というように考えられます。
脂質を下げようとし過ぎて0にしてしまうと、肌が乾燥したり、爪が弱くなるなど、体にとって悪影響が出るので注意が必要です。下げたとしても10%~20%の間で摂取した方が良いと言えます。
タンパク質の30~40%も食べ過ぎると、代謝能力によっては消化吸収しきれなくて、多くおならが出たり、吹き出物が出でしまう場合があります。この場合はタンパク質の比率を下げて、徐々に食べる量の上限を上げていくことで改善することができます。摂取の目安としては、トレーニングをしている人で体重×1.5g~2g、普通の人で体重×1gくらいと言われています。
同じ様に、脂質も徐々に下げていくことが重要になってくるので、いきなり理想の比率にする前に、体調を見ながら少しずつでも改善していくように調整しましょう。
まとめ
人によってPFCバランスの正解は違いますが、基準を決めて少しずつ改善していくことが重要です。体調を崩すような無理なダイエットではなく、健康第一で運動、食事、休養もバランス良く取り組んでいきましょう。